不相当な退職金設定で企業が赤字、退職金倒産する?避ける方法を解説

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中小企業でも退職金制度を設けている企業はたくさんありますが、無理な退職金制度を作っていると、企業が赤字化したり倒産したりするおそれがあります。

退職金倒産はどうして起こるのでしょうか?
また、赤字を防いで健全に経営を続けるための方法も重要です。

そこで今回は、不相当な退職金制度により、企業が赤字を出したり、退職金倒産しない方法を解説します。

1.退職金倒産とは?

退職金倒産とは、いったいどのようなことなのでしょうか?
これは、企業が無理な退職金支払いを重ねることにより、企業経営が圧迫されて倒産に追い込まれることです。

日本の企業では、少し前まで終身雇用制が当たり前であり、勤続年数が長ければ長いほど高額になる退職金制度をもうけていることが普通でした。
ただ、退職金制度を作ると、企業に退職金支払い義務を課すことになります。

いったん退職金制度をもうけてしまった以上、企業と労働者との間の契約内容になってしまうので、「お金がないから支払えない」ということにはできません。
退職金額が企業にとって不相当に高額であっても、必ず支払をしないと義務違反になってしまうのです。

退職金制度を作ること自体は企業にとって義務ではありませんが、いったん退職金制度を策定してしまったら、支払をしないと労働基準法違反となって罰則も適用されます。
そこで、企業が倒産する危険を冒しても、支払をしなければならない状況が起こってしまうのです。

年功序列型の退職金制度を作っていて、定年退職する従業員に高額な退職金支払いを続けていたら、企業収益を圧迫して赤字や退職金倒産を招いてしまうのも無理はありません。

2.退職金の積立不足によって退職金倒産が起こる

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それでは、退職金倒産の原因はどのようなことでしょうか?

まず問題となるのは、積立金の不足です。
企業が退職金制度を設けたら、実際に従業員が退職したときに、十分な退職金原資が用意出来るように、従業員の就業期間中から積立をしておく必要があります。

しかし、自社内で貯蓄をしていたら大丈夫、などという安易な考えのもとに積立をしていると、資金繰りが悪化したときなどに積立金に手を出してしまって、いざ従業員が退職して支払いが必要になったときに退職金減資がない、という状況が発生します。

退職金の積立不足によって企業経営が圧迫されないためには、退職金の積立を外部機関を使って確実に行うことが必要です。

 

3.退職金制度に問題がある

企業が退職金倒産に陥る原因の2つ目に、古くからの退職金制度を利用していて現状に合っていないケースがあります。

特に、従来型の基本給連動方式の退職金制度を採用している場合、従業員の勤続年数が長期になればなるほど高額な退職金支払いが必要になり、企業経営を圧迫します。

退職金制度を導入するなら、従業員の会社への貢献度をより正確に反映できる制度に変えたり、退職金の支給額ではなく原資の支払い額を固定して、退職金を運用したりする制度に変えたりすることが役立ちます。

 

4.外部の積立機関を利用する

それでは、企業が退職金倒産をしないため、どのような工夫をすることができるのでしょうか?

まずは、退職金の積立方法を工夫することです。
従業員の退職金積立制度としては、中小企業退職金共済を利用したり、民間の生命保険会社の養老保険やがん保険を利用したりする方法があります。

自社内での積立をすると、どうしても確実性に欠けるので、このような外部の制度を使って確実に積立を行っていくと、企業の赤字化や退職金倒産を避けることができます。

 

5.ポイント制や確定拠出年金制度を利用する

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企業が退職金倒産を防ぐには、退職金制度自体を変えてしまうことも効果的です。
今の退職金制度が昔ながらのものになっていて現状に合致していない場合には有効な対処方法となります。

たとえば、ポイント制を採用すると、その従業員の在職中の企業に対する貢献度をポイント換算して退職金を評価できるので、ただ単に勤続年数が長い人に多くの退職金を支払う、という無駄を避けることができます。
企業としても、貢献度の高い人に高い退職金を支払うことには抵抗が少ないでしょう。

また、近年多くの企業が採用している方法が、確定拠出年金制度です。
これは、給付する金額を確定するのではなく、拠出する年金を確定する方法です。

従業員の在職中から企業が年金原資を外部機関に拠出して、そのお金を加入者自身が運用します。
運用に成功した人は多くの退職金を受けとることができる方法です。

運用できただけの金額を受けとることができ、支給額を確定しないので、退職金支払い時に企業経営を圧迫するおそれが全くありません。

注意点として、企業が退職金規定を変更する際には、不利益変更にならないよう手続きを進める必要があります。

 

まとめ

今回の記事を参考にして、赤字や退職金倒産をしないよう、上手に退職金制度を策定・運用しましょう。

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