企業が退職金を逓増定期保険で積み立てる方法を解説

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企業を経営している場合、自分の退職後の生活のことを考えておく必要があります。

役員や経営者であっても、退職金を受けとらないといけません。

 そのためには、支給すべき退職金を日々積み立てておかなければなりませんが、経営者や役員の退職金は、従業員の退職金よりも高額になることが普通であり、積立方法を工夫する必要性が高いです。

 そこで今回は、企業が役員退職金について、逓増定期保険を利用して積み立てる方法を解説します。

1.逓増定期保険とは

逓増定期保険とは、どのようなものかをご説明します。

これは一定期間内に被保険者が死亡した場合に死亡保険金を受けとることができるという、定期保険の1種です。 

逓増というのは、「徐々に増えていく」ことを意味するので、逓増定期保険とは、徐々に死亡保険金が上がっていくタイプの定期保険のことです。

そして、企業が逓増定期保険に加入する場合、経営者や会社役員の退職金支払いのために利用することが多いです。

 逓増定期保険では、解約返戻金が高いので、高額な退職金支給に備えるために役立つからです。

ただ、もちろん従業員の退職金積立に利用してもかまいません。

 逓増定期保険の契約者は企業(法人)であり、契約時、退職金を受けとりたい経営者などを被保険者と定めます。

 逓増定期保険では、他の保険と比べて解約返戻金が非常に高くなる特徴がありますが、支払った保険料に対応する解約返戻金率が高いので、支払金額より大幅に高額な退職金を受けとる可能性があります。

ただ、解約返戻金が高額になる期間が比較的短いです。 

2.逓増定期保険のメリット

逓増定期保険には、いくつかメリットがあります。

まず、前述した通り高額な解約返戻金を受けとることができる可能性があります。

逓増定期保険では、契約後5年~10年くらいの間、解約返戻金のピークが訪れますので、その間に解約をすれば、大きな額の退職金を受けとることができます。

また、契約内容にもよりますが、保険料の一部を損金算入することができます。

4分の13分の12分の1、全額損金にできるものがありますが、よく利用されているのは2分の1損金算入できるタイプです。逓増定期保険を利用することによって節税することも可能です

さらに、逓増定期保険の特徴として、死亡保険金が非常に高額になります。

もともと高額な死亡保険金が、契約後5年もたてば5倍以上になることもあります。

1億円の契約をすると、死亡時に5億円の死亡保険金を受けとることができるということです。

 経営者や役員などが逓増定期保険の契約中に死亡した場合には、高額な死亡保険金を受けとることができるので、会社経営に対する影響を小さくすることができますし、遺族に対する保障も手厚くなります。

 さらに、逓増定期保険は生命保険の1種なので、払い込んだ掛け金額に応じて契約者貸付を利用することができます。

このことによって、企業経営が苦しい場合や資金繰りが必要なケースなどでは助かります。

3.逓増定期保険のデメリット

逓増定期保険には、デメリットもあるので注意が必要です。

まず、保険料が非常に高額です。いくら損金算入ができると言ってもそもそもの金額が高額なので、企業経営を圧迫するおそれがあります。

さらに、解約返戻金のピークが訪れる時期が短い上、すぐになくなってしまうという問題もあります。

そこで、ピーク時にうまく解約をしないと、高額な保険料の支払いを続けた上、肝心のお金を受けとることができないとうリスクが発生します。

4.逓増定期保険の活用方法

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以上を前提にして、逓増定期保険の活用方法をご紹介します。

(1)短期間で退職金積立をする

まずは、短期間で退職金の積立を行いたいケースです。

逓増定期保険では、解約返戻金のピークが契約後5年~10年の間なので、その間に退職することを前提に逓増定期保険に加入するとメリットがあります。

この場合、支払い保険料の2分の1等の金額が損金算入できるので節税になりますし、退職時には高額な解約返戻金を受けとることができます。

逓増定期保険は、50代や60代などの経営者や役員で、退職時期が見えている人におすすめです。

(2)事業承継に活用する

逓増定期保険は、事業承継の際にも役立ちます。

逓増定期保険の高額な保険料の支払いを損金算入することにより、一時的に会社の株式評価を下げることができるからです。 

こうして会社の価値を下げた状態で株式の相続をすれば、相続税を低く抑えることができます。

その上で、承継が終わった後に逓増定期保険を解約して退職金としての保険金を受けとったら、実際には会社に損失はありません。

まとめ

以上のように、逓増定期保険は、上手に活用すると大きなメリットが得られます。

経営者の退職金積立のため、是非とも活用してみてください。

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